【映画 モリーズ・ゲームを観た感想】ノンフィクションならではの臨場感、実際にポーカーゲームをしてたのはあの大物スターたちだった!!
ノンフィクション映画、『モリーズ・ゲーム 』を観ました。
エリート少女モリーの波乱万丈な半生を描いた物語。
人間、きっかけ次第で周りが予想もしなかった人生を歩むことになるのかな。
とはいえ、モリーの根本はブレてない強さは見習いたいものです。
あらすじ
レオナルド・ディカプリオやベン・アフレックらが顧客リストに載っていたというポーカールームの女性経営者、モリー・ブルームの自叙伝映画。
モーグルのオリンピック候補だったモリー・ブルーム(ジェシカ・チャステイン)は、選考をかけた大会で転倒してしまい大怪我をする。
選考会はリタイア、アスリートの道を諦める。
文武両道だったモリーはハーバード大学のロースクールに進学するまでの一年を、ロサンゼルスで気ままに過ごすことにした。
セレブの集うバーで働いてたモリーは、不動産業を営むディーンにアシスタントとして雇われることになる。
ディーンが開催していた闇ポーカーのアシスタントを頼まれたことで、モリーの運命は大きく変化する。
そこでは、ハリウッドスターや大物プロデューサー、大企業の経営者らが法外な掛け金でポーカーに講じていた。やがてモリーは26歳にして自分のゲームルームを開設するが、10年後にFBIに逮捕される。
監督は『スティーブ・ジョブズ』などの脚本を手掛けてきたアーロン・ソーキン
出演は『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステイン
『マンデラ 自由への長い道』などのイドリス・エルバ
ケビン・コスナー
上映 2018年5月
製作国 アメリカ
上映時間 140分
モリーズ・ゲームを観た感想(ネタバレあり)
この映画長いんです。140分もあるのですが長さを感じさせません。
最初の方、モリーが弁護士チャーリーを訪ねるシーンはセリフも長く、会話も早く、モリーがどんなことをしてきたのかわからないまま話が進むので、ついてくのに必死でした。
頭をフル回転させなきゃいけない映画かと思いきや、最後の方はモリーと父の確執などが描かれたヒューマンドラマになってました。
ポーカークラブが舞台ということで、ポーカーのルールを知らなきゃ難しいのかというと、そんなことはありません。
ポーカー場で繰り広げられる人間模様や、自己顕示欲、支配欲が渦巻くシーンも見どころの一つだと思います。
プレイヤーXの正体や参加者は誰?実名公開!
さらに興奮させてくれるのが、この映画はノンフィクションだということ。
モリーがアシスタントとして参加してたポーカー場や、独立後ロスのスイートルームで開催してたポーカー場の顧客は皆もが知る有名なハリウッドスターたちだったんです。
中でも気になるのがプレイヤーX。
モリーと意見が合わず、モリーの顧客をかっさらっていく自己顕示男。
モリーのこと好きだったんでしょうかね?
「〇〇とも話すし、オレは他の客と一緒なのか!?」みたいなセリフもありました。
モリーがディーンのポーカー場にいた時からの常連さん。プレイヤーXは付き合いも長く、モリーがポーカー場を開くときにはついてきました。
このプレイヤーXは「スパイダーマン」シリーズ俳優のトビー・マグワイアだと言われています。
他にも ロサンゼルス時代にはハリウッド俳優が出入りしていたようです。
原作はモーリーの自叙伝なのですが、著書内で書かれているのは、トビー・マグワイア、ベン・アフレック、レオナルド・ディカプリオなどがいます。メディアではその他にも、マット・デイモン、マコーレー・カルキンの名も上がっています。
レオ様はトビーと仲がいいし、ベン・アフレックとも交流があるようです。
ベン・アフレックとマット・デイモンの仲がいいのも有名ですよね。
「最近、刺激的ないい店見つけたんだけど行ってみる?」なんて言って、モリーのポーカールームにハリウッドスターが増えていったのでしょうか。
参加費の100万円払えるくらいの大物ぞろいですもんね。
プレイヤーXにロスのポーカールームを潰されたモリーは、ニューヨークに拠点を移します。
このシーンも良かったです。
プレイヤーXに「お前は終わりだ」と告げられたけど、モリーはこんなことで潰されません。
ロスの頃より大きなポーカールームを築いたと言えるでしょう。モリーのポーカールームは順番待ち、ドバイや日本にもその噂が流れたとか。
ニューヨークでは、ゴージャスな女性たちをスタッフに揃えたのも勝因でしょう。
モリーもさらにゴージャス化してました。
チチチチチチ乳!!
美しい女性がいるところに金持ち男が集まり、金が動く。これ一種の方程式だよね。
ニューヨークのポーカールームでは、プロのスポーツ選手も出入りしていたようです。
ニューヨーク・ヤンキースのアレックス・ロドリゲスや、プロテニスプレーヤーのピート・サンプラスが参加してたそう。
他にもオルセン姉妹も関わってたとか。
オルセン姉妹は人脈を使って客を集めてたのかもしれませんね。
父との確執
心理学者で大学教授の父はモリーを厳しく育てる。
モリーには弟が2人いて、2人ともモリーより優秀。
決してモリーはできが悪いわけじゃないんだけど、比べられちゃって辛いよね。
そんな偉そうなことしてる父ですが、ちゃっかり不倫してるという自分に甘いタイプ。
厳格そうだけど、そこハメ外すのね。
この溝は埋まらないかと思ったけど、映画後半で和解するようなシーンが出る。
何年も憎んでいても親子なんですよね。
父の愛情を感じられなかっただけで、実は愛情表現が乏しかっただけだと気づいた時に心が溶ける。
モリーのお父さんが「権力のある男より優位でいたかった」とモリーを分析したのはモリーを怒らせるためだと言ってたけど、これはモリーがポーカールームを開設したきっかけだと思いました。
ポーカールームでは、どんな権力者も有名人もセレブもモリーのお客。
モリーがその場を全て牛耳っている。
強い男たちを支配してる気分になったでしょうね。
この映画でモリーは、誰とも肉体関係を持ってないと描かれてます。
これもモリーが支配してたことを強調する描写だったと思います。
あんなエロいカッコして「指一本触れないで」って言われたら、モリーをものにしたくて必死になったセレブも多いことでしょう。
どんな美人でも、有名女優でも抱ける男たちが自分を欲する様は、まさに優越感だったと思います。
幼い頃から父親に受け続けてた威圧感がそうさせたのかもしれませんね。
娘との確執といえば、チャーリーも黄色信号だったのかもしれません。
チャーリーも教育パパ。
本人は娘を思ってかもしれないけど、娘のステラからしたら重荷な事もあるよね。
モリーの自伝を読んでチャーリーに弁護してと言ったステラ。
最初はモリーを弁護する気がなかったのに、娘の頼みを聞いてあげるチャーリーは良いパパです。
検事の前で熱く弁護する姿も素敵でした。
自伝と映画は結構違う!?
原作となったモリー・ブルームの自伝と映画は違いがあるんです。
1.モリーはモーグルの試合で転倒したことになってるが、予選会で敗退し、脊髄の痛みを耐えながら競技を続けることは出来ないと、自身の判断でモーグルをやめてるということ。
選考会中に怪我してのリタイアじゃなかったんだ〜。
解説者が「彼女はガッツがあるからこれからも他の分野で活躍する」みたいなこと言ってたのに、言ってないってことじゃ〜ん。
2.モリーを闇ポーカーの道に招いたディーンは、自伝ではリアドンという名前。
モリーが独立し、ポーカールームを開設した時、ディーンはモリーを祝福している。映画ではベーグルでつべこべ言う細かい男だが、実はモリーと仲良しだとか。
3.自伝では映画以上に実名が暴露されてる。
4.モリーが闇ポーカー場を失うのは、ロスだけじゃない。ニューヨークでも失ってる。
常に裏切られるリスクがあり、周りは敵ばかりだったんですね。
ロシアンマフィアに家宅侵入されてボコられるけど、あれも住んでるとこのコンシェルジュやドライバーが仕掛けたんじゃないかな。
お金は持ってるけど、キッツイ人生を送ってたんですね。早く足を洗いたかったことでしょうに。
波乱万丈な半生を送ったモリー、今は地元で家族とゆったり暮らしてるようです。
モリーズ・ゲームはWOWWOWで視聴できます。
モリーズゲームの原作本はこちら。