漫画【12歳】を読んだ感想 今の小学生事情を知れる漫画!?小学生は結構大人です。
『12歳』は少女漫画『ちゃお』(小学館)にて2012年9月号から不定期に連載中の漫画です。
作者はまいた菜穂先生。
小学校を舞台としており、その学校の6年2組のカップルたちの学校生活を中心に12歳の淡い恋と友情を描いています。
2016年4月には『12歳。〜ちっちゃなムネのトキメキ〜』のタイトルでテレビ放送されました。
ゲームソフトも販売されるほどの人気ぶり。
JS(女子小学生)のバイブル的な一冊です。
アラフォー子持ちおばちゃんが『12歳』を読んだ感想
若干ネタバレ要素を含みます。ご注意ください。
アラフォーおばちゃんがナゼ小学生向けの漫画を読むことになったかというと、小学校5年生の娘が「お母さん、この漫画面白いから読んで!」と言ったのがキッカケでした。
お友達にちゃおを借りて以来、すっかり『12歳』にハマってしまったようです。
お手伝いや、お小遣いなどで得たお金でコツコツと単行本を集めてます。
読んでみてまず思ったのが、「小学生でもうこんなことしてるの!?早い!!」でした。
1巻では衝撃のキスシーンが炸裂。(炸裂ってほどでもないか、1回だけ出ます)
告白を何人かの小学生たちがし合ってます。
これは私が小学生時代にもありましたけど、だからって何するわけでもない。
想いを確かめ合って終了。で、周りが「あの子とあの子付き合ってるんだよね」というだけのとても可愛いものでした。
『12歳』では小学生がクリスマスに街デート、お家デート、遊園地デート、2時間かけて原宿にダブルデートなどにも繰り出す。
驚くべきはデート場ではなく、精神年齢。
同じクラスには小学生っぽい子供な男子もいますが、付き合ってる男の子たちはみんな大人っぽい。
少女漫画なのでもちろん美男子。
小学生でこんなに相手の気持ち考えられるか?と、突っ込みたくなります。
こんな漫画を読んでる娘に「学校で好きな子いるの?」と聞くと「いない。子供っぽいし、しょうもないことばっかり言ってるもん」と言います。
最近、ドキドキしたというので何でドキドキしたのかと聞くと「担任の先生(20代男性)の顔が近くてドキドキした」と言ってました。
同級生の顔が近くに来ることもあったそうですが、その時は全くなんとも思わなかったそうです。
20代の男性、しかも担任の先生だったら優しいし、当たり前だけど接し方が大人だもんねぇ〜。
パーソナルスペースに異性が入ってくるとドキドキするものだと思ってたけど、意識してない相手だとなんの感情も起きないのは大人でも子供でも一緒ですね。
こましゃくれたガキが愛だの、恋だの、デートだの言ってる漫画かと思ったら、それだけではないのが『12歳』のいいところ。
女子同士の複雑なお友達関係のことも描かれてます。
それを読むと、「あ〜こういうことあるよね」と、納得してしまいます。
漫画を通して、人を思いやる気持ちを学べるのではないでしょうか。
男女関係も、キスばっかする漫画かと思ったらそんなことないようです。
1巻ではキスシーンがでるけど、その後キスシーンは3巻までおあずけ。このキスシーンも事故。
大人でもこんな男女のもつれってあるよな〜と思わすようなシーンもあり、少し涙ぐんでしまいました(笑)
要となるのは登場人物の男の子たちじゃないでしょうか。
気になる男子をピックアップしたいと思います。
高尾 優斗(たかお ゆうと)
1巻で花日(はなび)とキスする男の子。
大人っぽく成績も優秀で女子に大人気。
ちょっとSっ気あり。
高尾らしいシーン
このシーンは4巻での出来事。
花日(はなび)が彼氏の高尾に下の名前で呼んで欲しいけど言えないことを悟った高尾が「はなび」と下の名前で呼ぶシーン。
と、思ったらこの後に「・・・大会、今年もやるんだね」と言う。
これはわざと。
花日が下の名前で呼ぶといいリアクションをするので、それを見て楽しんでる。
たまに呼ぶからこのリアクションを見れることを知ってる高尾は、その後も花日を苗字で呼ぶ。
小学生で彼女のリアクション楽しむ余裕あんのーーーーー!?
桧山 一翔(ひやま かずま)
桧山が『12歳』の主要人物の男の子の中では一番小学生っぽいと思います。(あくまでも消去法ですが)
桧山は不器用なので、彼女の結衣ちゃんに対する接し方がぶっきら棒。
例えば、スカートめくりが流行った時に「蒼井(結衣ちゃんの苗字)はスカート履くな」「お前のなんか見たくない」と言うのですが、本音は他の男の子に見られたくないから。
桧山の言うことをストレートに受け取る結衣ちゃんは、傷ついたりするんですよね〜。
この不器用な優しさがたまらない!!私は桧山くん推しです!
桧山らしいシーン
修学旅行の時、先生の見回りが来て布団の中に隠れたら結衣ちゃんの布団だった。
結衣ちゃんは友達の花日がキスをしたのを知り、自分も桧山とキスしたいと思う。
そんな時にこのシチュエーション!
結衣ちゃんが勇気を出して桧山にキスをせがむが拒まれる。ガビーン。
女の子から迫るというのは、結構勇気のいるもの。なのに拒否されるのは相当なダメージなんですよ。
でも、桧山が拒否した理由が素晴らしかった!
「俺からキスしたいじゃん」
なんだ!?この小学生は!!
現実世界の小学生男子なんて、ませた女の子の言いなりですよ。
桧山は結衣ちゃんより背も低いので、男らしさや守ってあげたいなど、大人っぽさを目指す少年。
桧山と結衣ちゃんのすれ違いや、空回る恋愛模様は大人さながらです。
好き同士なのに、お互いが気遣いすぎちゃってうまくいかない。
意外と桧山が一番大人っぽいのかもしれない。
三上 稲葉(みかみ いなば)
結衣ちゃんと塾が一緒の男の子。
チャラ男だが実は硬派で一途なタイプ。
結衣ちゃんが好き。
稲葉らしいシーン
結衣ちゃんは不器用桧山のせいでいっつも泣いてます。
それを見た稲葉が「俺なら好きな子泣かせない」と、子供っぽい桧山なんてやめて俺にしなよ!的なシーン。
稲葉くん、違うんだナーーーー。
小学生の君にはまだ理解できないかもしれないけど、女子は好きな人だから泣くんだよ。
好きな人の言動は、いちいち色々考えちゃうから泣いてしまうの。
好きじゃない男に同じ事言われてもノーダメージなのよ。
好きすぎるからこそ切なくなっちゃって泣いてしまうのです!
泣くほど好きなんだから、あんた用無し!
他にも小学生の高学年女子が悩み始める生理、ムダ毛、ニキビ、意地悪な女子などの題材をテーマにした漫画で、女子小学生のどうしたらいい?を導いてくれる事でしょう。
アラフォーおばちゃんは懐かしいなー。こんな思春期時代もあったなー。と遠い目しちゃう漫画です。
娘のオススメは4巻
結衣ちゃん泣いてるやん!
1巻から出てる、結衣ちゃんと桧山の感情がすれ違ってしまう。
お互い好き同士なのに、相手を思いやる気持ちが空回り。
やきもきしますが、実際大人の恋愛でもこんなシチュエーションありますよね。
相手を思っての行動が勘違いさせたり、傷つけてしまったり…
小学生からこんな恋愛してたら末恐ろしい大人になるで!
まとめ
漫画『12歳』は忘れかけてた純粋な恋心を思い出させてくれる漫画であり、女子小学生がどんな事で悩むのかを知れる漫画です。
『父子家庭』『娘が何考えてるかわからない』『計算なしのまっすぐな想いを読んで、よどんだ心を洗浄したい』方は読むべき漫画です!
あ〜、青春っていいなぁ〜。
『12歳』はシーモアで無料で読めます!