夫婦のかたち
結婚して今年で12年目に突入しようとしてる専業主婦です。
他人と10年以上も生活してたら色々とありますよね。
もう一緒に居られない!と思ったこともありますが、今は平穏に暮らしてます。
そう思えるようになったのも自分自身『気づき』があったから。
まあまあヘビーかつ、のろけた事を書いてますが、たまにこういう記事書きたくなるんです( 。- - 。)
私は完全におかしかった
去年の私はまあまあ壊れてた。自分らしくなくて、こんな自分がすごく嫌いだった。
ブログでもネガティブ全開なこと書いてたり、認証欲求がなんちゃらかんちゃらとブログを書いたり、自分はなぜ存在してるのか存在意味を見出せずにいた。
モヤモヤの理由がわかってるようでわからなかった。
妻であり、母である自分には、自由がないことがモヤモヤの理由なのかと思ったりもした。
そんなことから去年はひとり旅に出たが、やっぱりモヤモヤが消えることはなかった。
常にモヤモヤしてるので、おおらかな気持ちになれず、いつもピリピリしてた。
子供達にはその気持ちを抑えることができたが、旦那に対してはその負の感情を抑えることができなかった。
そのうち、旦那が原因でモヤモヤしてるんじゃないかとさえ思うようになった。
常に不安定な気持ちを抱えながら生活してたある日、私は何もできなくなった。
無性に寂しくなり、自分がなぜ生きてるのか、誰からも必要とされてないような虚無感に襲われた。
そんな気持ちが心の中を支配したことで、体すら動かなくなってしまった時期がある。まあ、時期といっても毎日ではないけど。
ダメ嫁の実態
本当に何もしたくなくて、何か食べ物を口にするのも億劫だった。
潔癖な部分があるので部屋が汚いのは許せない性質だけど、部屋は埃が舞ってた。私が掃除をしなければ、この家で誰も掃除する人はいない。
食べるのがめんどくさかったから、お昼はランチの約束がある以外は食べなかった。朝も夜も食べる気はしなかったけど、子供がいるので子供のご飯を作ったついでに食べてた。
平日はなんとかご飯が作れるんだけど、週末は旦那もいるし旦那に「どこか子供達と食べにいって!」と言って、夜はほぼ作れなかった。
何もしたくない病にかかったけど、洗濯だけはしてた。
ご飯は旦那にお任せすれば外食だけどクリアできる。
掃除は部屋が汚くても不快なだけで死にはしない。
洗濯だけは私がしなきゃ着る服がなくなるからしてた。
娘たちも旦那も外食が特別に好きなタイプではない。
ある週末、また晩御飯を作る気が起きなくて「ご飯食べに行って」と言ったら「寒いし出たくない。家にある明太子と野菜食べる」と子供が言い出した。
すでに私はその日モヤモヤを忘れたくて、ワインを開けてダイニングテーブルの椅子に腰掛け飲んでた。
ワインを飲んでる横で旦那と子供が明太子ご飯を食べだした。
そんな自分が情けなくて情けなくて涙が溢れた。
こんなダメダメ行動してる私に旦那は「ほら、何か食べたほうがいいって。キャベツにこのタレかけると美味しいよ」と言ってくれた。
子供達は私を笑わそうと、おどけた事を言っていた。
この家族の行動がさらに私の心をえぐった。
自分はなんてダメな人間なんだろうと思いつつも抜け出すことができず、毎日のように泣いていた。
気づき
モヤモヤどころか、さらにその上をいくどんよりとした気持ちを毎日抱え、そのネガティブモードから脱したくて元気がもらえそうなことは積極的にするようにした。
ランチに行ったり、料理教室に行ったり、一人でいると考え込んでしまうのでなるべく人と接するようにしてた。
人と会ってる時は明るい気持ちでいれるけど、家に帰った途端また振り出しに戻される。出口の見えないトンネルの中にいるような気持ちだった。
けど、ある時に私のこのモヤモヤがなんなのか気づく時が訪れた。
ほんと、恥ずかしいんだけど私は『女性』として見てもらいたかったのである。
なぜこの事に気づかなかったのかというと多分これらが原因だと思う。
私の母の言葉
私の妹はバツイチで再婚してる。
バツイチ後、再婚までのスピードは早かった。
本人は「違う!」と言ってるが、離婚前から連絡を取ってた男の人と結婚した。(しかも元旦那よりハイスペック)
離婚理由は旦那の浮気だけど、離婚を決意したのは次が現れたからだと、私の母も私も思ってた。
そんな妹を見て母はよくこう言ってた。
「いつまでたっても女や!」と。
この言葉は軽蔑が込められてる。
母は結婚し、子供を持ったら母として生きるものだという観念が強い女性である。自分のことは二の次で私たちにとても愛情を注いでくれた。
父方の叔母がバツイチなのだが、50超えて年下の彼氏ができた時も
「子供がいるのに子供ほったらかして彼氏優先なんて信じられへん」
というようなことを言ってた。
母がこうなのは性格もあると思うが、母は父にとても愛されている。
父は、たまにおしゃれした母を見て
「お母ちゃんやっぱり綺麗やな〜」
と頬を赤らめて、私たちの前で平気で言ったりする。
母は父から女性として見られてるから、母親なのに女でいる事をけがらわしく思うのかもしれない。
旦那の言葉
旦那も母同様
「子供がいるのにまだ私を見て!なの?いい加減、大人になれよ」
と、よく言われてた。
この言葉で私は、自分は母親になったのだから、これからは母として生きていくものなんだと思った。
けど私は個人の人間として扱って欲しかった。
母や旦那の言葉を聞き、そうであってはいけないと思ってた。
子供が小さいうちはそんなこと考える余裕もなかったけど、子供たちの手が離れ暇な時間が増えるにつれ自己欲求が高まったみたい。
そう気づけたのも身近な人たちの言葉があったから。
「女性はいくつになっても女性でいたいもの。何も恥ずかしい事じゃない」
「わかるよ。子供は大事だけど子供を育てる以外存在価値ないのかなって思うことあるよね。主婦は我慢の連続だよね」
「甘えん坊なくせに甘え下手だよね」
などなど、言ってくれた。
「専業主婦で暇だから考えこみすぎちゃうんだって。それ贅沢病!」
と言う人もいた。
これも頷ける。毎日を家事や育児、仕事に追われる主婦はこんなこと考える暇もないのかもしれない。
いつもと違う感じの私を気にかけて、いつも以上に連絡くれたり元気付けてくれた。
そんな温かさを受け、自分がどうありたいかに気づき、旦那に素直な気持ちを伝えることで、このモヤモヤから脱することができた。
旦那との関係
モヤモヤ期は冷戦状態でちょっとした一言で喧嘩になりうるピリピリムードだった。
旦那はモラ度が高いのでほんとに口が悪い。
最近で一番モラ度の高かった言葉は
『サイコパス』
サイコパスだよ(笑)
反社会的人格の一種を意味する心理学用語だよ!!
まあ、私も旦那のことは言えないかも。
過激な単語こそは使わなくても「最近、出張なくない?もっと出張入れたら?」と家に居て欲しくない空気をバンバン出してた。
同じ家で暮らしながらほぼ別行動、ほとんど会話もなく、このまま義務感だけで子供を育てていくんだろうなと思った時期もあったけど、私が壊れた時に旦那は優しく手を差し伸べてくれた。
旦那が私をちゃんと女扱いしてくれるのも実は気づいてる。
セックスレスでもなかったし、旦那は自分本位なセックスはしない。
でも旦那は甘い言葉をいうタイプじゃない。そんな言葉を言わなくても、私を大切に思ってるのは伝わってると思ってたみたい。
旦那がそういう性格だと知ってても、私はたまに言葉で伝えて欲しくなる。
素直にそのことを話したことで、ちょっと前に記事にもしたが京都、滋賀デートをすることになった。
生まれて初めて自分でデートプランを考えた。
デートプランを考えるだけでウキウキした。
男の人は彼女を喜ばせるために、こんな風にデートプラン考えたりするのかと思うと「え〜!ここ行くの?そこよりここに行きたい!」と、せっかく考えてくれたデートプランを台無しにした過去の自分に説教したいくらいの気持ちになった。
デート中、他の女の事を考えてる旦那に少しやきもちを焼いた。
娘達を実家の親に一泊預けたのだが、旦那は次女が寂しくて泣いてないかずっと心配してた。
あの愛くるしさには到底勝てない。でも私にとっても大切な存在だから気持ちはわかる。そんな共通点があるのも嬉しく思った。
付き合いたてのカップルのように、手をつなぐだけで恥ずかしくなるようなドキドキ感はさすがになかったけど、子供が生まれて初めてのデートはかなり楽しかった。
夫婦のかたち
私のママ友や旦那の周りも結婚10年以上という夫婦が多い。
結婚5年未満の夫婦や、小さい子供がいる夫婦は結構仲良くしてる率が高い。
子供が小さいと、一人で子育てするのは難しいから旦那は必要不可欠なのだろう。
10年くらい経つと旦那がいなくても子供とママだけでやっていける。
煩わしいこと言う旦那はいない方がいいと言うママもいる。
私のママ友にも仮面夫婦がいる。
ママ友に旦那さんの事どう思ってるか聞いたら
「前は存在が腹たったけど、今はなんとも思わない。
一人で子育てするより旦那の稼ぎがあったほうが楽だしね」
と言ってた。
これはもう末期。好きの反対は嫌いではなく無関心。
旦那も最近、学生の時の男友達2人と会ったのだが
「嫁を女として見れない」
と2人とも言ってたらしい。
1人はデキ婚、もう一人は子供が生まれたばかりなのに。
男性側の奥さんと別れない理由は『義務感』
女性側の旦那さんと別れない理由は『経済力』
子はかすがいって言うけど、こんなんで本当に子供は幸せなのだろうか?
そう思うと私たち夫婦みたいに
夫であり妻であり、父であり母であり、恋人同士みたいな関係でいられる夫婦は珍しいのかもしれない。
旦那は出産に2度立会い、私が鬼のような形相でいきんでる姿や、胎盤がドロっと出るのも見てる。そんな強烈な姿を見ていても女性として見てくれる。
『出産見て女として見れなくなった』というような男性もいるようだけど、尊い命の誕生に奮闘した妻に対して、そんな目でしか見れない男はほんまにしょうもないと思う。
旦那や奥さんを男として、女として見れない人は不倫に走るケースも多い。
以前こんなブログも書いたけど
この時よりも利佳子の気持ちがよくわかる。
立場がすごく似てる。
専業主婦で生活には不自由してない。
旦那は利佳子の表面だけで中身は見てない。そしてモラハラ夫で、自分がいなかったら何もできない女だと思ってる。
私が旦那と気持ちがすれ違ってる間、利佳子みたいな昼顔妻にならなかったのは、出会い系で会ったような素性の不透明な男や初対面の男に体を許したくないから。
それに体を重ねたって心の隙間は何も埋まらない。
もし北村一輝演じる加藤みたいな、情熱的で自分の中身も見てくれる男性が現れてたら私も昼顔妻の仲間入りだったかもしれない。
そんな心奪われる素敵な男性が現れなくて本当に良かったと思ってる。
それにうちの旦那は利佳子の旦那ほどキモくない。
最近は脱専業主婦したい気持ちになってる。
そんなこと言ったら旦那にこう言われた。
「暇がある人生って幸せだよ。満喫しとけよ」
私が外で働くのに反対なの。
周りに言っても同じようなことを言われた。
暇があるって幸せなのかもしれないけど、そろそろ私は飽きがきてる。
起業してる友達が
「たまに経理手伝う?ランチもつけるよ」と言ってくれた。
経理にときめかず、ご遠慮した。
選り好みしてるの。無い物ねだりのただのワガママなんだろね。
旦那と一緒にいるのが苦痛な時期もあったけど、自分を知ることで素直になることで私は自分らしさを取り戻せた。
こんないい男と結婚できて、私はラッキーだったのかもしれない。
旦那と出会った頃は旦那に彼女がいた。
彼女がいても好きな気持ちを抑える事が出来なかったということは、旦那は相当魅力的な男なのかもしれない。そんな魅力的な男に大切に思ってもらえる私は自信を持っていいのかもしれない。
自分を大切にできない人は人のことも大切にできないんだって。
だからこの勘違いしたうぬぼれは、私が強くポジティブにいれるためにも必要な事だと思ってる。
夫婦は山あり、谷あり。
旦那が何か壮大なプロジェクトを企んでるので、どうなるかによっては今のような生活を送れないかもしれない。
でも、お互いが家族を思いやる気持ちがあれば、どんな結果になっても乗り越えられると思ってる。
今はいい感じの旦那と私だが、この先はわからない。
またわからなくなった時は、この時の気持ちを思い出して元気を取り戻そう。